伊射奈岐神社(延喜式内大社)

 延喜式内大社で、格式の高い神社である。二十一代雄略天皇の時代に天照大御神の神託を受けた伊勢の斎宮皇女   倭姫命の御教により、この佐井ヶ原に伊射奈岐、伊射奈美大神をお祭りしたのが本神社の始まりとされている。

 清和天皇貞観元年(859)正月二十九日「伊射奈岐神従五位上を授かった」と日本三代実録に記されている。

 貞観から延喜年間に伊射奈美大神を東北の地(山田伊射奈岐神社)にうつされこれを姫宮と呼び、本神社を奥宮と     称した。

 醍醐天皇延喜年間(910年前後)の延喜式神明帳には、(千里と山田)「伊射奈岐神社二座は共に大社」とあり、官幣   社として当時格式が高かった。

 応仁の乱(1467)より元和(1615)にかけて兵火にかかること多く、天文二年(1533)村と共に全焼し、当神社は

  一時衰微したが江戸時代正保四年(1647)になってお社を造りかえた。

 現在の社殿は、平成4年に新たに造営されました。

 内部のご神殿は享和三年のもので杮葺三間社流造。それを覆う本社殿は権現造(奥より本殿、幣殿、拝殿)であります。 

※行事として

 一月十五日 大とんど(左義長蔡)古神社札等の焼上

 六月三十日 夏越大祓い茅の輪くぐり

 十月十日頃(休日に合わせ)子ども神輿・太鼓神輿が巡航する

 

伊射奈岐神社「正面鳥居」は寛永十二年(1672)に建立されました。

 

伊射奈岐神社正面「常夜灯 」昭和十五年(1935)十二月 氏子中が寄進されました。

一月十五日 大とんど(左義長蔡)古神社札等の焼上の様子

六月三十日 夏越大祓い茅の輪くぐり

写真社殿は、現社殿になる前の神社本殿です。

現社殿のご神殿は、この建物の中のものを其の儘移されました。

 

平成3年 1月撮影。 提供者 宮脇善雄様